WORK × LIFE STORY
若い頃は飲食業などを転々としていまして、他の運送会社でドライバーをやっていた時期もありました。そんなある日、友人から「一緒にSBSロジコム(当時TLロジコム)の面接を受けてほしい」と誘われたんです。正直、最初は付き添いのような気持ちでした。ですが、実際に面接で話を聞いてみると、雰囲気が良くて、「ここで働くのも悪くないかもな」と思ったんです。ありがたいことに採用いただいて、契約社員として入社しました。
あれから、もう15年以上経っているんですね。友人の付き添いで面接に来たのに、まさかこんなに長く働くことになるとは(笑)。もともと運転自体は嫌いではありませんが、昔、別の会社で運送業をやっていた頃は、ただ荷物を運んで終わりという感覚で、正直今ほど楽しいとは思えていませんでしたから。
でも、ここに入ってからは仕事がツライと感じたことがないんです。なので当時の支店長から「このまま正社員にならないか?」と声をかけていただいた時も、迷いはありませんでしたね。「これも縁だな」と感じましたし、この働きやすい環境で仕事を続けたいと思った気持ちが、そのまま今につながっています。
入社当初は4tトラックに乗っていましたが、現在は大型トラックが中心です。以前は「4tトラックが運転できれば十分」って思っていたんですよ。でも、支店長が「仕事の幅が広がるから、大型を取ってみないか」と背中を押してくれて。実際に大型免許を取ってみたら、今まで行けなかったような仕事も任せてもらえるようになりましたし、運べる荷物の種類も増えました。おかげで毎日が充実していて、忙しい時もありますけど、楽しい気持ちのほうが大きいです。
支店長だけじゃなく、他の上司や同僚もいろいろ気にかけてくれます。業務が落ち着いている時期に「今なら時間があるから、講習に行ってみない?」と声をかけてもらったこともあって。運行管理者や整備管理者、フォークリフトといった資格も色々取らせてもらいました。
大型免許を取る時に利用させてもらった、「資格取得支援制度」もありがたかったですね。教習所の費用は会社が全額負担してくれて、自己負担は試験代だけでした。教習所に通うにも、時間や費用がかかるので、なかなか一歩を踏み出せない人って結構多いんじゃないでしょうか。だからこそ、こうしたサポートは本当に心強いですし、「頑張ってみよう」という気持ちを後押ししてくれますよね。
また、私が乗っている大型トラックと4tトラックは、どちらもAT(オートマチック)車なのでクラッチ操作がなく、運転の負担が少ないのも助かります。今後はAT車の導入がさらに進むと言われていますし、数年後には「AT限定の大型免許」などの免許制度もできる予定なんです。なので、MT(マニュアル)車に馴染みがない若い世代でも、より挑戦しやすい環境になっていくと思いますよ。
私は日によって仕事の流れが違います。日中のほとんどをトラックで過ごすような日もあれば、早朝は点呼業務、午前中に1回だけ配送に出て、戻ってきたら午後は構内作業を手伝うような日もありますね。
一つの業務に集中したい人もいると思いますが、私は毎日違う仕事ができるほうが新鮮で楽しいと感じるタイプなんです。周りから「ちょっと、こっちを手伝ってくれる?」と声をかけられ、色々やっているうちに、自然と倉庫でのピッキングやフォークリフト作業、点呼や事務作業まで覚えていきました。今では他のドライバーの残業が多くなりすぎないように配送を代わるなど、支店全体のバランスを取る役割も担っています。
どんな仕事でも挑戦してみようと思えるのは、人間関係に恵まれているのも大きいですね。威圧的な雰囲気がなくて、でも馴れ合いで甘いわけでもない。このバランスの良い空気感がちょうどいいんですよ。若い頃は、朝起きて「ああ、今日は休みたいな」なんて思う日もありましたが、SBSロジコムに入ってからは不思議とそれがありません。今では目覚ましがなくても自然と目が覚めるくらい、生活リズムがすっかり体に馴染んでいます。
それに、どんな働き方の日でも、運転中は一人なので、やっぱり気楽ですね。そこがこの仕事の魅力のひとつだと思います。会社の安全に対する意識の高さもありますが、精神的に余裕を持ってハンドルを握れるおかげで、働き始めてからずっと、無事故でいられています。
仕事柄、休日でも自然と朝早く目が覚めるので、友人と朝からラーメン屋に行くこともあります。食べ歩きが趣味で、色々なお店を巡っています。地元の店は、ほとんど行き尽くしたんじゃないかな(笑)。もちろん、時間に合わせて動く仕事なので、楽しみつつも規則正しい生活を心がけながら、健康に長くこの仕事を続けていきたいですね。
長く続けたいと思えるようになったのには、働き方が昔と変わったことも影響しています。重い荷物を手作業で積み下ろすことがほとんどなくなり、体力的な負担が大幅に減ったので、「年齢を重ねても続けやすい仕事になったな」と実感しています。また、最近だと運転中の携帯電話使用や、シートベルトの着用などを検知するAI搭載のドライブレコーダーが導入されました。これも「ながら運転」を防いで事故を未然に防ぐ、良い取り組みだと思います。
他にも、アプリで受付ができる倉庫なんかも最近増えてきました。車内から荷役の受付ができて、バースへの呼び出しもスマホに通知が来るので、車を降りて事務所に行く手間が省けて助かります。トラックドライバーとして、こうした効率化の仕組みが業界全体にもっと広がっていけば、物流の流れはさらに良くなるんじゃないかと期待しています。
昔は待ち時間の長さなどの課題も多いと言われていましたが、今はAIやシステムの力でどんどん改善されています。また、経験がないからと心配しなくても、きちんとした教育体制や会社のサポートを受けながら成長できる時代です。これからドライバーを目指したいと思っている人には、ぜひ安心してこの世界に挑戦してほしいですね。
(インタビュー取材 2025年10月)