WORK × LIFE STORY
前職でも物流業界に携わっていましたが、ご縁がありSBSロジコムに入社しました。これまでの経験を活かしながら、より実務に近い現場で物流に携われていることに、大きなやりがいを感じています。
現在は配車業務を中心に担当していますが、この仕事には「これが正解」といえる答えはありません。同じ行き先の荷物でも、天候や物量、積み方、さらにはドライバーさんの体調によっても、最適な組み方は日々変わります。だからこそ私は、机上の計算だけに頼るのではなく、現場の仲間との“対話”を大切にしたいんです。
中でも、夕方の帰庫点呼はドライバーさんとの貴重なコミュニケーションの時間。「今日はどうでした?」「明日の予定、これで無理はないですか?」と、一人ひとりと積極的に言葉を交わします。やり取りは短くても、仲間の様子や体調の変化を見逃したくはありません。たとえば、「腰に少し張りがある」と聞けば、翌日の工程を無理のない内容に見直すことだってできますからね。
また、私のいる支店はベテランドライバーさんが多く、現場を知り尽くした先輩方の経験は、配車を組むうえでの大きなヒントになっています。その声をどう活かすかが配車担当である私の役割であり、この仕事の面白みかもしれません。
配車を組むうえで私が大切にしているのは、「どうすればもっと良くなるか」を考え続ける姿勢。決められた工程をただ回すのではなく、ドライバーさんにとってもお客様にとっても、より効率的で負担の少ない方法があるなら、積極的に提案していくべきだと思うのです。
たとえば、20〜25キロの袋物を一つひとつ手積み・手下ろしする「バラ作業」は、ドライバーさんに大きな負担がかかります。実際に現場の声を聞いていても、「バラはキツい」という意見は少なくありません。そこで私は、バラ作業をパレット化できないか、納品先やお客様と相談しながら、改善の提案を重ねてきました。もちろん全ての現場で通用するわけではないですが、理解を得られたケースでは、ドライバーさんの負担が軽減され、仕事の流れもスムーズになりました。
お客様とのやり取りを通して大切にしているのは、ただお願いするのではなく「なぜその調整が必要なのか」「どんな利点があるのか」をきちんとお伝えすること。そのやり取りを積み重ねる中で、「SBSロジコムさんにお任せしますよ」と言っていただけることもありました。信頼していただいた時はやはり嬉しいですし、もっと良い配車を目指そうという前向きな気持ちにもなるんです。
最終的な私たちの仕事は「荷物を安全・確実に届けること」。でもその過程にあるさまざまな工程や工夫には、まだまだ改善の余地があるはずです。だからこそ、与えられた枠組みの中だけで動くのではなく、現場に目を向け、相手の立場を想像しながら提案できる配車担当でありたいと、常に心がけています。
新しくドライバーさんが入社された際には、まずは仕事の流れを“見て、体感する”ところからスタートしてもらっています。いきなり現場を任せるのではなく、最初は横乗りで先輩の動きを見てもらい、一緒に作業を行いながら少しずつ慣れていって欲しいですね。
荷物の種類や積み降ろしの方法、現場ごとのルールや特徴など、この仕事には覚えるべきことが本当にたくさんあります。だからこそ、“できて当たり前”というスタンスではなく、大切なのは「分からなくて当然。何でも聞いていいよ」という空気感だと思うのです。
私は配車担当として、新人さんとは積極的にコミュニケーションを取るよう心がけています。「体調は大丈夫?」「今日の現場はどうだった?」といった日々のやり取りの中から、不安や負担を感じている部分に気づけることもあるんです。些細なことでも話しやすい雰囲気をつくることは、ドライバーさんの定着のためだけではありません。長い目で見れば、現場の安心・安全にもつながっていくと信じています。
また、どんなに経験があっても、それぞれの会社には独自のやり方や文化があります。前職のやり方に慣れている方も多いですが、まずは「この会社のやり方」を理解して受け入れてもらえるかどうかが、長く働けるかどうかの分かれ目になるように思います。だからこそ運転の技術だけでなく、素直さや誠実さといった人柄の部分も、すごく大切なんですよね。
プライベートでは、学生時代から続けてきたサッカーが大切な趣味のひとつです。社会人チームに長く所属していたのですが、しばらく離れていた期間があって。でも40歳になったタイミングで、かつての仲間たちに誘われまたボールを蹴るようになりました。今は週に1回程度ですが、体力と相談しながら無理なく続けられています。久しぶりに会ったメンバーとまた一緒にプレーできるのは、本当に嬉しいことです。年齢的に体はきついですが、仲間との会話も含めていいリフレッシュになりますね。
私はもともと、人と話すことが好きなタイプ。仕事でも、ドライバーさんとの日々のやり取りの中に学びや気づきがありますし、休日も家族や友人、サッカー仲間との何気ない会話から刺激をもらっています。異なる業界に勤める人の話を聞くことで、「そんな考え方もあるんだな」と新しい視点が得られることも多いんですよ。
たとえば、仕事に行き詰まったときやうまくいかないと感じたときに、ふとした会話の中から気づきを得られることもあります。そういう意味では、リフレッシュの時間はただの“休息”ではなく、自分を整え、また前を向くための大切なきっかけになっている気がします。仕事とプライベート、充実した生活は片方だけでは成り立ちません。どちらも大事にしながら、この先も自然体で前に進んでいきたいですね。
(インタビュー取材 2025年6月)