WORK × LIFE STORY
父親が大型トラックのドライバーでしたので、子供の頃からトラックはずっと身近な乗り物でした。
夏休みなんかに父の助手席に乗せてもらったりしたこともありましたね。トラックの高い運転席から見える景色が乗用車とは別世界だと感じたときのことを覚えています。ディーゼルエンジンの独特な音も好きで、子供心にすっかりハマってしまったんです。
そんな環境で育ったこともあって、当たり前のように運送会社に就職して、普通免許でも運転できる2トントラックのドライバーになりました。
当時は私が運転していると、歩いてる人に指を差されたり、時には拍手されたり(笑)することもありました。女性のトラックドライバーは今ほど多くなかったんで珍しかったんだと思います。
結婚を機に暫くこの業界から遠のいていましたが、シングルマザーになったことをきっかけに、2人の子供を育てるために自分で稼ぐことが必要になったんです。
ドライバーだったら男性と変わらない収入を得られることは分かっていたので、もう一度トラックに乗ることを決めました。その頃は仕事と子育てにとにかく必死で、あれこれ考える余裕もなかったので、大変だとか思う暇も無かったように思います。
復帰後も2トン車で仕事をしていましたが、大型免許の一発試験の制度が変わって、免許が取りにくくなるらしいということを職場で耳にしました。この仕事を続けて行くなら、大型に乗れる方がチャンスが広がるかもしれないし、今のうちに取っておこうと考えたんです。
一発試験とはいえ、お金も時間も掛けられる状況ではなかったので、絶対3回までに合格する!と決意してチャレンジしました。だけど考えてみたら無謀ですよね、2トンしか乗ったこと無いのに。でも宣言通り3回目で取れたんです、気合いで(笑)。
免許は取れたものの、大型の求人を調べて電話をかけても「うちは女の人は無理だよ〜」と笑われて相手にしてもらえないこともありました。そんな中で、知り合いの運送会社の社長から声を掛けてもらえて、午前3時からの定期便を走る事になりました。
ただ実際問題として、大型トラックの運転は試験場の中を30分ほど乗っただけだったので、いきなり10トン超えの荷物を積んで公道を走ることになって、最初は緊張し過ぎて泣きそう、吐きそうになりながら運転してました(笑)。
当時の給料は、運行1回の金額と運行の回数で決まっていたので、ゴールデンウィークとか、休みの多い月だと一気に収入が落ちてしまうんです。
それに併せて、高速代は上限を超えたら自己負担、荷物の破損は100%自己負担、積置きのための出勤は日当0円みたいなルールもあって、収入を安定させるのが難しい環境でした。
安定しない収入を補うために、金土の夜は居酒屋、土日祝の早朝は新聞配達、日曜は他の運送会社で4トン車でのチルド配送と、仕事を掛け持ちして働いたりもしました。その頃は、休んでいると子供たちを食べさせていけなくなるんじゃないかという不安がどこかで常にあったんです。
そんな状態を5年近く続けて、大型の運転にも慣れてきた頃に、また知り合いから誘ってもらう形でSBSロジコム(当時ティーエルロジコム)に入社しました。
仕事内容は、主に化粧品の工場・センター間の横持ち輸送でした。基本はパレットの輸送だったんですが、その時はほぼ毎日バラ積み作業があって、1ヶ月も経つ頃にはTシャツのサイズが変わるほど筋肉がつきました(笑)。
やっぱり安定した収入とコンプライアンスがしっかりしている安心感が嬉しかったです。
それまでとは働き方がガラッと変わりましたね。もともと定時で働くみたいな考え方ではなかったので、運行管理もしっかりしていて、働きやすい環境になりました。
それに福利厚生も充実していて、子供の進学祝金や手術で2ヶ月療養した時にサポートがあったこともとても助かりましたし、保養所として東急ハーヴェストクラブが利用できるので、私は趣味のバイクツーリングでよく宿泊させてもらっています。
安心して休みが取れるようになったので、有休もしっかり使えますし、家族旅行だって出来るようになりました。SBSに入って、生活の面での充実した時間が増えたと思います。
今年の9月で入社20年目に入りましたが、子育てしながら仕事を続けてこれたのも、この会社が働きやすいからだと思います。ドライバーの仕事に興味があったり、不安定な働き方で苦労している人がいたら、SBSロジコムだったら安心して働けるようになるかもしれないですね。
(インタビュー取材 2024年10月)